久しぶりのフィリピン激安シリーズ、今回紹介するのは、みんな大好き“パンデサル”。
昨今フィリピンも物価高騰の波が押し寄せていますが、だいたいのお店で2.5~3ペソ(約7~8円)で購入が可能。安い・旨い・お腹いっぱいの3拍子が揃ったフィリピンのソウルフード(?)を紹介します。
パンデサルとは?
”パンデサル”とは、フィリピン版のロールパンのことを言います。もともとはスペイン語由来の言葉で、スペインの統治下にあったフィリピンでもその名が広がったという歴史があります。
材料は至ってシンプル。「小麦粉、イースト菌、砂糖、油、塩」のみでつくられているプレーンなものが一般的です。そのシンプルさが故に、驚くべき安さを実現しています。
パンデサルを販売しているお店は街中に多くあり、それぞれが色々な個性を持っています。しっとりめのものから、チーズが入ったもの、とにかくデカいもの。
シンプルなのに味わい深い、そんなパンデサルを販売している3つのお店について、ここから詳しく見ていきたいと思います!
好立地、お客さんで賑わう正統派パン屋
まず初めに紹介するのは、バギオの中心地「バーナムパーク」から徒歩5分ほどで行くことのできる、正統派パン屋「PANADERO STREET」です。
お店のすぐ近くにはジプニーステーションがあり、通勤・通学中や帰宅時にふらっと買うことのできる場所に位置しています。
日本にあってもおかしくないような綺麗な店構えをしており、いつもショーケースには山盛りに積まれた色々なパンを見ることが出来ます。
さて、いよいよ今回の本題、パンデサルの紹介です。
プレーンパンデサル 1個2.5ペソ(約7円)
こちらのお店のパンデサルは形が比較的特徴的で、コッペパンのような形をしています。大きさは一般的なパソコンのマウスくらい、この大きさで約7円ですからね、かなり安いです。
パンの表面は粉をまぶされたようにザラザラしており、これが味の良いアクセントになっています。プレーンな味なのですが、飽きることなく食べられるのはこのパウダーのおかげかもしれません。
肝心の中身は思った以上にしっとりしています。たかだか7円のパンと思ってあなどることなかれ、パサパサ感はほとんどなく、もっちりなのに軽い上品な食感です。
そのような仕上がりなので、パクパク頂くことが出来ます。運よく出来立てが手に入ったら5,6個は食べられるでしょう。個人的にバギオ1番のパンデサルです。
マーケット近くにある大衆寄りのパン屋
続いては、庶民の台所「パブリックマーケット」に近いロケーションのパン屋「Danes Cafe & Bakeshop」です。マーケットからは5分ほどでたどり着くことが出来ます。
先ほどの正統派のパン屋が通勤・通学に便利な立地だった一方、こちらは食べ物屋で溢れた通りに位置しています。よって、品数を絞って安く、大衆向けにアレンジされているメニューが多いです。
実はこちらのお店、X(旧:ツイッター)の有名な旅人の投稿で知りました。なんでも22ペソ(約59円:当時)で。パテがダブルのハンバーガーが食べられるとか。
2024年に59円(22ペソ)でダブルバーガーが食べられる世界線。
— ドタバタ旅行記 (@DotabataGG) April 21, 2024
かつて日本のマクドナルドでハンバーガー59円で食べられたのが2002年8月。しかもそれよりもボリューミーでパティも1枚多い。リピ確!
フィリピン・バギオ(16.4145153, 120.5937115) pic.twitter.com/LYs7Vt7iUW
これは凄い…、と思い実際に行ってハンバーガーを頂くと同時に、パンデサルも発見したので挑戦してみました。パンデサルを紹介した後に、例のハンバーガーも追って紹介します。
プレーンパンデサル 1個2.5ペソ(約7円)
こちらが激安ハンバーガーショップ兼パン屋が提供しているパンデサルです。特筆すべきは大きさで、こぶし大くらいのサイズになっています。
こんな風にお店ごとに特徴的な商品を取り扱っているのがパンデサルの奥深さです。先ほどの店舗と比べて、形が丸めでボリューム感があるというのが特徴となります。
さて、味の方はこちらもプレーンテイストで素朴な味わいとなっています。出来立てや温めた状態ではイースト菌の風味がよく香り、そのままでもパクパク食べられる一品です。
少し風味が粗いと言いますか多少パサつきがあるので、ジャムやピーナッツバターを塗ったり、具材を挟んでサンドイッチ風味にしてみたりなどアレンジするとより良い感じになりそうです。
街中に点在するチーズパンデサル専門店
最後にチーズパンデサル専門店「Enteng Cheese’desal」の紹介です。先の2店舗とは違って、パンデサル一本で勝負をしており、その自信が伺えますね。
店内は非常に簡素な造りのところが多く、8畳くらいのスペースに焼き場と売場を隣接して内蔵しています。また、従業員は基本的に店内に1人だけです。
見た目からして超ローカルの個人店っぽい風貌ですが、実はチェーン店で同じ看板の店舗をいくつか見かけます。それらのお店は街中というよりも、比較的街から離れた郊外にあることが多いです。
営業時間は基本的にお昼から夕方となっています。朝食に頂きたいところですが午前中に行っても仕込み中なので、購入は出来ません。逆に言えば、午後は焼きたてが食べられる可能性が高くなります。
チーズパンデサル 1個3.0ペソ(約8円)
さて、コチラのお店では名前の通りチーズパンデサルを頂くことが出来ます。ドーム型でふっくらしたパンの中に1cm角ほどのチーズが入っています。
このチーズが一つ入るだけで、パンデサルは1段階上の美味しさへレベルアップします。パンとチーズの組み合わせが良くないわけありませんからね。
さらに焼きたてとなれば、もう手を止めることは出来ません。いくらでも食べられてしまうのが、ここのパンデサルの特徴となります。
ちなみに現地の人は20個、30個という単位で大量買いしていきます、家族が多いのとお裾分け用ですね。30個買ったとしても合計金額は90ペソ(約240 円)なので、めちゃくちゃ安いです。
おまけ:他のパンも紹介!「PANADERO STREET」
ツイストブレッド 7ペソ(約19円)
ツイスト型で砂糖がまぶされた甘めのパンです。生地の構造としてはサクサクしないクロワッサンのような感じで、どちらかというともっちりふわふわしています。
味付けはフィリピンにしては甘すぎず丁度良いくらいになっており、個人的にパンデサルに次いでお気に入りの商品です。
チーズブレッド 7ペソ(約19円)
砂糖が練り込まれたような甘めのチーズが外側にコーティングされたパンデサルです。内側はそのまんまパンデサルとなっており、フィリング等は入っていません。
こちらも甘さのバランスは丁度よい感じなのですが、この甘いチーズというのがなんとも不思議な感じで、チーズケーキやモッツァレラとはまた違う独特な味わいとなっています。
チョコレートブレッド 8ペソ(約22円)
生地にチョコレートが練り込まれたもので、うずまき型の構造になっています。コチラについては、比較的期待通りの安定した美味しさに仕上がっており、砂糖とチョコレートのシンプルな味わいです。
期待を裏切らず、このお値段なので個人的にかなり完成度は高いと感じています。改めてフィリピンにおけるパンの安さに驚かされます。
おまけ:他のパンも紹介!「Danes Cafe & Bakeshop」
驚異の28ペソ!ダブルパテバーガー
こちらは2024年に有名な日本人バックパッカーの方がコスパ抜群と絶賛していたハンバーガーです。なんと、日本円にして100円以下。この値段でパテが2枚入ったダブルバーガーを食べることが出来ます。
具材は非常にシンプルで、バンズと1㎝ほどの厚さのパテが2枚、そしてソースのみという極限までコスパと割り切ったメニューとなっています。
味は申し分なく、ガッツリ肉を食べたい方にとっては「こういうので良いんだよ」と言わしめる一品です。お店の鉄板で次々にパテが焼かれており、アツアツで頂けるので満足感も高いです。
まとめ
今回は現地フィリピンで発見した、安いけれども非常に満足感の高いパンデサルについて紹介しました。朝食に、ちょっと小腹が空いたときに、また勉強のお供にもオススメです。
留学生の我々から見ると信じられないくらい安いですよね。もちろん物価高が続く今のフィリピンにおいて安いのは間違いないですが、これでも値上がりした後だそうで、少し前は1ペソ(約2円)以下で買えたなんて話もあります。
近年の物価状況を見ていると、さほど安く無いなぁと感じる製品もチラホラ見受けられます。いずれ近い将来、激安パンデサルも日本と変わらないくらいの値段になる日が来てしまうかもしれません。
是非ともその前に、至高のパンデサルたちを味わっていただき、自身のお気に入りの一品を見つけてみてください。それでは!