初めてバギオに来てから10か月が経とうとしている今日この頃。最初の6か月は学生、4か月は学生インターンとして過ごしてきた身から、フィリピン留学を振り返ってみます。
今回は、留学決定の最初のステップ「学校・エージェント・コースの選び方」をフィーチャーしました!
フィリピン留学について
そもそも何故フィリピンでの留学が人気なのか?それは日常的にしっかり英語を活かせる環境がありながら、オーストラリアやアメリカなどと比べて、価格がかなり安いからですね。
学生なら休学して、社会人なら退職してから一旦留学という選択肢も現実的です。
フィリピン留学Hub
https://www.hub1234.com/
上記、私が利用したエージェントさんが紹介している記事の一部となりますが、価格に大きな差があるのが分かります。
しかも安いだけではなく、マンツーマンクラスが多かったり、学校授業における国籍の割合などで有利だったりと環境面でも英語を学びやすい環境になります。
と、ここまでが一般的に言われていることなのですが…
最近の実情は変化していると感じます。まず、一つ目はフィリピン留学が人気になり過ぎて、日本人の割合が増えてきている点。
50%とはいかないまでも、時期の問題もありますが日本人ばっかりだねという学校は増えてきているように思います。
2点目は留学費用や価格がどんどん高くなってきている点です。
昔は4週間で10万円切るくらいの費用感でフィリピンに滞在できたそうですが、今は値上げに次ぐ値上げで2倍では収まらないほどの価格設定がされています。
特にコロナ後のインフレが拍車をかけているようです。
入国に関して2024年現在、規制はほとんどなく、ビザ・現地移動手段の手続きも学校側が実施してくれます。
自分で用意が必要なのは、e-travelの登録と捨てチケットの準備くらいです。
フィリピン留学で出来ること
状況が変わってきているフィリピン留学ですが、日本で同じような授業レッスンを行おうと思ったら、さらに2,3倍近い費用が掛かってくるはずです。
全体的に価格や諸費用は高くなってはいるものの、まだまだ日本や他の国と比べると安いというのが現状です。
さらに、メリットは他にもあり、勉強環境が多種多様というのが嬉しいポイントになります。例えば、遊びながらも勉強したい人向けの「リゾート留学」
勉強に集中したい人向けの「スパルタ留学」など、古くからの土台がある故の多様な形態の学校が出てきています。
私の経験に沿って言うと、バギオはゆったりと自分のペースで勉強でき、普段の生活においても非常に外国人に優しい、そんな街だと思います。
スパルタやEOPを謳っている学校もあるのですが、英語力ゼロでも社会人にとっても勉強しやすく住みやすいエリアになります。
実際、私が1ヵ月過ごした中でも生活するうえで目立った不満は見つかりませんでした。
バギオにある学校のほとんどは韓国資本の学校となります。
以前は韓国人留学生が多かったようで、その名残だと思うのですが、現在は日本人からの人気が高まってきて割合が増えているという現状です。
なので、ドル円レートで固定してくれているところが多く、円安の今は助かりますね。
これはうわさ程度の話なのですが、今までたくさんいた韓国人留学生たちの流行りは、どうやらマレーシアに移っているという裏の話があります。
日本人にとってはまだメジャーではない、「マレーシア留学」もしかしたら今後のトレンドになるかもしれませんね。
フィリピン留学エリア
話しをフィリピンに戻します。
費用面での優位性に魅力を感じたなら、続いてはフィリピンのどのエリアに留学をするかを選択するフェーズになるはずです。
個人的にはエージェントを決めるよりも、このエリア選びをまず実施するべきだと考えます。
というのも、エージェントによって得意なエリアが絞られていたりするからです。
また、エージェントは提携している学校しか案内が出来ませんので、本当に自分にあった学校が見つかるかの保証がありません。
もしかすると学校との契約でインセンティブが約束されていたりというケースもあるかもしれません。
FUJIYAMA International
https://www.fujiyama-international.com/
もちろん、エリア選びにエージェントのホームページを見るのは大いにアリです。学校ごとの違いを把握するために、何度も視察に訪れているのは事実としてあります。
ただ、1社だけでなく、2社3社と多くページを見比べて、満遍なく情報収集を行うことをオススメします。
エリアの特色
フィリピン留学と言えば「セブ」が最も人気のスポットとなっており、学校の数も他の地域と比べて頭一つ抜けています。
格安校から豪華リゾート校といった学校のグレードから、スパルタ・ノンスパルタといった校風まで選びたい放題です。
2番目に人気なのが「バギオ」だと感じています。
学校の数はそれほど多くないですが、バギオの落ち着いた雰囲気や、南国セブとはかけ離れた過ごしやすい気候がマッチする人に支持されているのだと思います。
私もそうだったのですが、住み続けたいと思えるほど刺さる人には刺さるエリアです。
次いで人気なのが「クラーク」エリアになるはずです。エージェントが扱っている学校の掲載数ではクラークが多いような気がします。
特徴としては、米軍の基地がある影響でネイティブ講師が多いという傾向があるようです。ハブとなる空港があるのも選びやすいポイントとなりますね。
私がオススメできるのは必然的にバギオしかないのですが、良いところ満載です!
「セブ」「バギオ」「クラーク」それぞれに地域による特色の違いがあり、それが分かりやすいものになっているので、どこがあっているのかは直感的に選びやすいと思います。
なので、いろいろなエージェントのサイトから、興味のあるエリアを候補として上げておきましょう。
エージェントの選び方
<費用面はどこも同じ>
もし、あなたが費用面での差が気になってエージェント選びを迷っているなら、そこはあまり気にしなくていいかと思います。
どこのエージェントにおいても、金額の差異はほとんど無いというのが一般的に言われていることであり、私自身も見積を撮った時にそのように感じました。
というのも、バギオの場合は留学協会的なところがエージェント側による価格設定に制限をかけているようです。なので、表立って割引等を行っているところは少ないという現状があります。
では、どこで違いを出しているかというと、直前予約などイレギュラー時の手数料などですね。下記、私も加入しているLINEオープンチャットのフィリピン留学情報交換グループの一幕になります。
この方はギリギリになって留学の申し込みをしようとしたところ、結構な額の手数料を申し付けられたということで、不満を露わにしていました。
価格面では特に有意差は見られませんが、必要のない手数料を取ったりするような悪徳な業者もあると聞きますので、何社かから見積もりを貰うと確実でしょう。
個人的に大手になればなるほど、目立った悪事は働けませんので、その点は安心できると思います。
<大手も絶対信用できるわけではない>
ただ、大手が絶対という訳ではありません。大手となると申し込む絶対数が多くなるので、一人ひとりの対応が多くの時間を割くことを得意としていないような印象があります。
下記、超大手の留学エージェントと私のやり取りになります。今見返しても本当にひどい…、笑。
*中身が全く同じ別の学校の見積もりが送られてきた
*提供される食事数が間違っている
*目標とする英語レベルと全く合わないコースを紹介する
*部屋タイプが希望と異なる
*再度部屋タイプのミス→ついにぶち切れ
今見ても相当ひどいですね、ここの会社。これで業界最大手級のところなので驚きです。
私にも立場と良識があるので、企業名などは伏せていますが、上手く立ち回ればプチ炎上はさせられそうな適当っぷりだと思います。
そしてこの会社、今なお的外れな案内で生徒さんを送り届けたりして来ているんですよね。
今はフィリピン留学の裏側も見ているので、その辺の情報も私の耳に入ってきます。
「こんなクレームがあった」→「またこの会社か…」みたいな。私みたいに契約前に気付いてあげるっていうのは、本当のところは事故を未然に防いであげていると変わんないんですよね。
まぁこうなってしまう事情は分かります
。働き方改革が叫ばれている世の中、大手になるほど仕事時間が厳格に管理されたり、時間外が多くなると上司が叱責されたりと良くも悪くも状況が変わってきています。
その点、中小規模の企業は、その辺柔軟にやってくれます。
<情報の更新が頻繁な企業を選ぶべし>
私がエージェントに求めるのは情報の正確さ・およびアップデートの頻度になります。
情報がたくさん載っていて選択肢がたくさんあるように見えても、何年も前の古い情報で紹介しているところがあったりします。行ってから聞いていた話と違う…、といったことが発生しかねません。
誤解1:無料で授業のコマ数が追加できる?
エージェントさんに、慣れてきたら自由に授業のコマ数が追加できると聞いていました。
残念ながら、授業の追加には追加の料金がかかります…。
誤解2:自習は寝転がって実施できる?
エージェントさんに、自習の際に寝転がって実施することも可能と聞いていました。腰を悪くしているので、そうして頂けると嬉しいのですが…。
申し訳ございません。自習は個室や教室で椅子に座って行っていただいています…。
これは私がインターンを始めてから実際に遭遇した申し出の一部になります。あまりにも口八丁、適当な紹介をされていて非常に腹立たしいです。
学生側に非は全くないので、我々スタッフサイドとしても、良い落としどころを見つけないといけないのですが、これが非常に大変です。
という訳で、行ってから「聞いていた話と違う…。」とならない様にしっかりと最新の情報を発信しているエージェントを選びましょう。
選び方のポイントとしては下記2点があります。
①情報のアップデートの記録があり、直近も更新されている
シンプルですが、上記のポイントが良さげなエージェントを見つけるコツです。
どちらも資本力のある大手の方が実行できそうな気がしますが、実は中小規模のエージェントの方がよくやっていたりします。
②学校の視察を頻繁に行っている
先述の通り、大手は働き方に関する縛りがきつくなっているのと、情報の刷新にあたり何度も校閲が入って。
万が一にも訴えられないような裏を取ってから慎重に情報をアップデートします。なので、機動力で言えば、規模の小さめの企業の方が上回っていたりします。
学校の選び方
良さげなエージェントが見つかったら、学校選びに入ります。学校も色々あり過ぎて分かりにくいんですよね。
そりゃあ学校もエージェントも良いところばかりを発信しているのは間違いありません。こればっかりは自分に合っているかは運になってしまう可能性があります。
せめて少しでも、自分に合った学校と巡り合える確率を上げるためには下記がポイントになってくるかなと思います。
*学校のロケーション
基本的には、どの学校も生活を学内で完結できるような体制を取っているはずですが、週末や空き時間に頻繁に外出がしたいなら街中に近い学校が良いでしょう。
逆にガッツリ勉強に集中したいなら、郊外の学校を選ぶのが得策です。ちなみに私の一番の決め手はロケーションでした。
*学校内施設
学校内に自分の惹かれる施設やサービスがあるのも決め手の一つになります。
例えば「事務の設備が充実している」や「毎日コーヒー一杯無料」など自分にあった条件が一つあるだけで、長い時間滞在する上での心持ちが変わってくるはずです。
ちなみに、私が選んだ学校は少し値は張るものの施設面が綺麗な学校でした。
*国籍比
よく「多国籍で色々な生徒の学生と交流できる」という謳い文句をみますが、実態は行って見ないと分かりません。では、直近のトレンドはどうなのか、ここはぜひ最新の情報で確認してほしいところです。
個人的には日本人が少ないというのは、完全に良いことばかりではないと思うのでよく検討してほしいです。
*年齢比
最後は年齢比です。一般的な考えとして、若い子たちに人気な学校は元気にワイワイしている感じで、年齢層が高めの学校は落ち着いた感じというのは間違っていません。
どちらの方が好みか、こちらも最新の情報をチェックする必要があります。
コースの選び方
続いてはコースの選び方です。注目すべきは「授業が何コマあるか」と「授業コンテンツ」です。
コース名が各学校で様々だったりするので分かりにくいところではあるのですが、一般的なのは“ESL”という、読み書き発声が網羅されているコースがベースになっています。
また、明確に「IELTSでスコア6.0」を取りたいなど明確な目標があるのなら、そのコースを選ぶべきです。
現在、私がいるバギオにおいては“ESL”,“ビジネス”,”スピーキング特化”などのコースはどの学校でも選択できますが、”IELTS”,”TOEIC”に強い学校は限られている印象です。
ただ、コースについてはエージェントが情報を持っており、学校ごとの特徴を比較して教えてくれるはずなので、面談時や個別のメッセージで色々聞いてみるのが良いです。
ただ、先述の通り、全てを信用するべきではありません、あくまで参考にして最終的な決定は自分の考えをもとに下すべきです。
私から1つ選び方のアドバイスをするなら、「詰め込み過ぎはNG」ということです。
留学前は「1日8コマの授業頑張るぞ」と思っていても、実際には新しい環境・新しい生活スタイルで疲弊し、授業数を減らすという方をよく見てきました。
そうなると返金が出来ないので、単純に損したことになります。
どこの学校も後から授業の追加は出来るはずなので、まずはゆったりめのスケジュールで勉強を始めてみて、余裕があれば授業数を追加するという手法を取った方がお金も時間も無駄になりにくいです。
もちろん、キツいスケジュールでやっていくんだという強い意志がある方は、最初からそちらで問題ありません。
期間の選び方
続いては期間の選び方です。こちらは、各々のライフプランや時間的制約があると思いますので、それほど悩むことは無いでしょう。
ただ、まだ留学期間が決まっていないという方は私の経験が参考になるかもしれません。
私は2023年8月から2024年2月までの半年間、バギオ市内にある学校でずっとESLコースを取っていました。
半年間、一度も先生を変えなかったので良い関係委は築けたのですが、3か月経ったくらいからお互いに慣れ過ぎて少しダレた感じになっていました。
6か月の授業は非常に実りあるものでしたが、反省点も多かったですね…。
コースを変えるなどすれば、また気持ちを新たに始められると思うのですが、個人的には半年間留学するなら3か月区切りで、別の学校に転校することをオススメします。
先ほども言ったダレ感の解消と、留学に来た目的を再確認する意味も込めて、環境を変えることがプラスになると思います。
部屋の選び方
続いてはお部屋ですが、こちらも個人の趣向と予算に合わせて選んでもらうのが最善です。と言ってしまえばそれまでなのですが、個人的には出来るだけ少人数のお部屋をオススメします。
4~6人部屋も楽しいかもしれませんが、ルームメイトとの相性は行ってみないと分かりません。
お部屋トラブルは異なる国籍の生徒間でよく起こっているようで、
例えば「ドアを閉める音がうるさい」とか、「生ごみの処理が適切でない」とか、「夜遅くまで電話して寝れない」など日常の何気ないことが引き金となっています。
少なくとも1ヵ月、長ければ半年は異国で過ごすにあたって、勉強面以外での心配事は極力避けたいものです。
大人数部屋と比べて少人数の部屋だと、住居費用は1.5~2倍は割増しになってくるところがほとんどですが、予算と相談して自分に合ったお部屋を慎重に選ぶことをおすすめします。
おまけ:費用の目安
ここまで、私のおすすめも含めて抽象的なお話をしてきましたが、一旦現実を見て留学にどれくらいのお金が掛かるのかを紹介したいと思います。
私は「バギオの街中までアクセスが良い学校のシェアタイプのシングルルームにて、24週間ESLという一般的なコースを1日8コマ」受講していました。
エージェントに支払った金額が119万1千円、成田空港からマニラまでの航空券が1万5,513円、入国に必要な捨てチケット代が4,190円。
ここまでの合計で渡航前に支払った金額は121万703円でした。
さらに、渡航後も現地支払い費用という形で追加の支払いが必要となります。
私の場合は、光熱費・洗濯・ビザ延長費用・教科書代等込みで5万9,440ペソ(約15万4,544円)でした。
こちらの金額は事前にエージェントに聞いていた金額と間違いなく一致していました。
現地支払い費用に関しては、到着してから1週間経たないうちに支払う必要があるので、両替の算段を建てておく必要があります。
日本からお金を持ってきて両替するのか、クレジットカードでキャッシングするのか、現地通貨で外貨引出しをするのかを前もって決めておきましょう。
まとめ
今回はフィリピン留学を検討するにあたり、非常に大事になるエリア・エージェント・学校・コース・部屋の選び方についてお伝えしました。
留学なんてものは人生で1,2回あるかないかの経験になりますので、しっかり時間をかけて悔いのないように選択することをおすすめします。
ただ、今回オススメした選び方については個人の所感によるところが非常に大きいです。裏を返せば、私個人の経験でしか語れていないので、全てのパターンに当てはまるかと言えば、そういう訳ではありません。
留学先を選ぶ参考になれば幸いですが、いち個人の意見として捉えておいて頂ければと思います。