バギオの留学生に人気の観光地の一つ、Vigan(ビガン)。
かつてスペイン領だった影響で、街並みがヨーロッパっぽい非常に独特な趣を持つ歴史都市です。
バギオからは車やバンで5,6時間と、決して楽な道のりではありませんが、必ず一度は観光に訪れる価値があります。
今回はそんなビガンのアクセスや行き方についてお伝えします!
Viganとは
Vigan(ビガン)はフィリピン北部のIlocosという地域にある街の名前です。バギオから見ると北西の方角で、山に囲まれたバギオとは対照的な海に近いエリアとなります。
このIlocosという地域ですが、北部と南部に分かれており、北部のことを「Norte(ノルテ)」、南部のことを「Sur(スル)」と言います。
この呼び方がまさにスペイン語由来となっており、かつて別の文化が栄えていた歴史を感じることが出来ますね。
スペインからもたらされたものは言語だけでなく、食文化・建物・生活様式にまで波及しフィリピンの一般的なものとは異なっており、独自の世界観を感じることが出来ます。
この二つの地域のうち、Viganが属するのは南部のIlocos Surです。なので、距離的にみるとバギオからは近くに位置しています。一方のNorteは風車や砂漠地帯で有名で、そちらの方の旅行も別の楽しみがあってオススメとのことです。
Vigan Cityの特徴
【観光】
なんといっても独特の風景と雰囲気を楽しむことがVigan旅行の醍醐味となります。なので、アクティビティを目当てに行くというよりは、まったり過ごしたり、写真を取ったりするのに最適なスポットですね。
Calle CrisologoというViganの中でも一番有名なスポットがありますが、こちらは30分もあれば回ることが出来ます。じっくり時間をかけて買い食いしたりお土産を見たりしても1時間でぐるっと周遊できます。
個人的には足早にみて満足するのだけでなく、昼の顔と夜の顔も見て欲しいなと思います。夜になると電飾に照らされた街並みが良い雰囲気を醸し出していて、感傷的な気持ちになることが出来るはずです。また噴水ショーも恐らく毎晩実施されています。
【気温】
最も考慮しなければならないのが気温です。私たちが行った6月の上旬だと最低気温が27℃、最高気温が33℃でした。他のフィリピンの地域と比べるとなんてことない数字かもしれません。
ただ、我々はバギオに滞在しています。標高1,500m級のバギオにおける普段の最低気温は19℃、最高気温は27℃ほどです。これが日常と化しているので、一層暑さを感じることは言うまでも無いでしょう。
スケジュールは詰め込み過ぎず、ほどほどにしておくのが吉です。あれもこれもと計画していても暑さにやられてしまったら、何もかも楽しめなくなってしまいますからね。
個人的に1つ目的地を決めたら、その都度カフェなどで休憩するくらいのゆとりを持って旅程を組むことをおすすめします。
【食事】
Viganはフィリピンの中でも有数の観光地ですが、グルメも独特で美味しく、かつ安いです。観光地価格もなんのその、そこはフィリピン。リーズナブルに楽しむことが出来ます。
有名なのは「Vigan Sausage」や「Empanada」というものがあります。前者はニンニクがしっかり効いたガッツリ目のソーセージ、後者は餃子のような形をしたパリパリの揚げ物のことです。
どこのお店もそれぞれに名物があるので、これらの食べ物巡りだけでもかなり楽しむことが出来ます。暑さも相まってお酒が進むこと間違いなしです。
Vigan Cityの行き方・アクセス
前述の通り、バギオからビガンまでは5,6時間かかります。Gooogle map上では片道196km、所要時間にして4時間31分となっていますが、ご存じの通りバギオから下る激しい山道のせいで多くの時間を要します。
標高差のグラフを見ると一目瞭然で、最初の1/5の道のりで激しい標高差があることがうかがえます。この山道下りはバギオにいる以上は避けられない運命で、どこに行くにしてもジグザクの激しい道を耐える必要があります。
では、どの方法で旅行するのが良いかというと私はバンを貸切って行く派です。以前、ライステラスのあるバナウエに行ったときもバンでしたが、なにせ楽で気兼ねなく乗っていられるのがいいですね。
バギオからビガンまで行く場合は、上の地図のようなルートを通っていきます。一度La Unionというバギオの西側の地区を通っていくのですが、この道の途中にはSan Juanなど数々のビーチがあることで有名です。
ただ、私たちは一直線にビガンに向かったわけでは無く、向かう道中で「干潟」「ビーチ」「お土産屋」に立ち寄っていったので朝7時過ぎに出発して、現地に到着したのは15時過ぎでした。
それぞれの地点で1時間ほどは時間を費やしたので、ダイレクトに目的地へ向かった場合でも、やはり5時間ほどかかっていますね、バンでこれなのでバスならもっとかかるはずです。
実はビガンの周辺には小さな空港があるのですが、本当に小さな空港なので稼働しているかどうかは怪しいです。少しネットで航空券を調べた感じでは見つかりませんでした。もしかしたらプライベート機専用なのかもしれません。
バンを利用するメリット
個人的にはどこに行くにしても、プライベートバンを利用することをオススメします。バナウエの記事の時にも紹介しましたが、下記のようなメリットがあります。
メリット①スケジュールに縛られない
メリット②車内環境の調整が出来る
メリット③現地での移動手段になる
上記、今回の旅の場合にももちろん当てはまるのですが。それに加えてビガン旅行の場合はまた別のメリットも存在します。
それは、ビガンに行く途中の観光地に立ち寄ることも含めて旅程を立てられる点です。先にお伝えした通り、私たちは行きの道中で3つの地点を経由し、帰りも2つ立ち寄って行きました。
ビガン旅行の旅程表
これは事前にバンの旅行手配会社と相談して決めた旅程表です。また、これとは別に旅の途中で行きたい場所が見つかり、ドライバーと直接相談して立ち寄ってもらったりもできました。
バンを使った際の金額について、最大11人乗りで1泊2日、バギオからビガンまでダイレクト移動した場合のもともとの金額は10,500ペソでした。そこから、
干潟とビーチとお土産屋に寄りたい!
と相談したところ、1,500ペソ上乗せしたら大丈夫ということで交渉成立。行きたいところにも柔軟に対応してもらえました。
このようにビガン旅行の旅程について、バスだとストレートに行くしかないところを、行きたい観光地に合わせてカスタマイズできるのがバンを利用する非常に大きなメリットとなります。
もちろんデメリットとして、人数を集めないといけないであったり、駐車場代が掛かったりということがありますが、それを補って余りあるほどのリターンがあることを保証します。
ただ、ドライバーさんとはうまく付き合ってあげないといけませんね。あまりに無理なスケジュールでお願いするのは、運転の安全性を欠くことがあるので自分たちを危険にさらすことにもなります。
また、2日以上の旅程だとドライバーは基本的に車内で寝ます。万全な状態で運転してほしい場合は、ホテルの寝室を提供するなども考えておいた方が良いかもしれませんね。
バスで移動する場合
バスでの移動ももちろん可能です。ただ、フィリピンの長距離バスはバス停で無い場所で乗客を拾ったり、降ろしたりするのでバンで行くよりも1~2時間は多く時間を要するかもしれません。
あと、車内が寒すぎて極寒という話もよく聞きます。これからもっと暑い地域に行こうというのに、余計な上着など持っていきたくないですよね…。
また別の問題として、バススケジュールが変わりやすいという話もあります。上記の写真は、私の学校の生徒がバスで行こうとした際にくれた2024年4月時点での情報です。
以前は12時30分発のバスがあったはずなのに、バススケジュールが事前に聞いていたものから変わっており、結局彼女は行くことが出来なかったんですよね。そういった不慮の事態も発生するかもしれません。
あとは、こんなトラブルも…。
ビガンからバギオに戻ってくる場合のバスについてですね。フィリピンでは珍しく早くバスが出てしまって乗れず、予定通りに帰って来られないかもしれないという報告でした。
語学学校では門限が設けられているところがほとんどで、それに遅れると罰金などの措置が取られることがあります。この方も残念ながら間に合わず、罰金を徴収されてしまいました…。
まとめ
今回はフィリピン北部の人気の観光地ビガンについてと、おすすめの行き方について紹介しました。今回紹介したスポットや旅行案については私たちの経験によるものなので、もっと良い方法があるかもしれません。
実際、私ももっとこうしたら効率的に楽しめたかなと思うところはあります。一度ビガン旅行を経験した私だからこそ立てられる、理想の旅程プランもまた後の記事で考えてみたいと思います。
なんにせよ、ビガンという街に一見の価値は必ずありますので、迷っているようでしたら思い切って行って見ることをおすすめします!それでは!