山に囲まれているバギオの唯一の欠点、それは空港からのアクセスが悪いこと。そしてバススケジュール等も不確かだったりします。今回は日本との直行便も出ているクラーク空港の詳細およびビクトリーライナー(Victory Liner)というバス会社を紹介します。(※情報は2024年2月現在のものとなります)
クラーク空港について
クラーク空港はバギオから南へ170km離れたアンヘレス(Angeles)という街にある空港になります。多くの人が利用するマニラのニノイアキノ空港は、アンヘレスからさらに90km南下する必要があり、バギオからの移動距離はさらに長くなります。なのでクラーク空港を利用した方が圧倒的に楽です。
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街中から空港のアクセスは比較的よく、宿泊施設のあるエリアや長距離バスの降車地点からはタクシーでほんの20分ほどです。移動手段はタクシー、トライシクル、バスなど多様ですがGrabを使ったタクシー移動が一番簡単ですね。タクシーの料金は深夜4時に利用した場合、約380ペソ(約988円)でした。
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このクラーク空港なのですが、日本人の利用はメジャーではありません。というのも日本の空港とクラークの直通路線がまだまだ少ないんですよね。私が利用した日は土曜日だったのですが、そもそも全就航路線のうち1日に運航していたのは10数件しかありませんでした。
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LCCにおいては2024年2月現在、Cebu Pacific航空の成田-クラーク間の便しか日本へ行く路線は就航していません。なので、Air AsiaやZip Airなんかを選択肢に入れるとなると、必然的にマニラまで行く必要が出てきます。一方、韓国への便はメジャーなものがあるので韓国人留学生はよく利用しています。
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クラーク空港内部(手荷物検査場前)
空港自体は1日の路線数から見てわかる通りこじんまりとしているのですが、全体的にかなり綺麗です。木をイメージしたような温かみのあるデザインになっており、天井も高いのでかなり開放感があります。今回は早朝4時ということでかなり人は少ないです。
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出発2時間30分前のCebu Pacificのカウンター、ガラガラです。
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手荷物検査場の前には軽食を頼めるカフェがあります。ワッフルやサンドイッチが大体300~400ペソほど…。まぁ空港価格ですね。
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セブンイレブンもあります。パン、お菓子、飲料、おかずなどほとんど変わらない価格で販売しています。通路いっぱいに商品を広げて陳列しようとしているのはご愛敬…。
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続いてはフードコート、ですが早朝4時では営業していませんでした。ウェンディーズのほか、チキン屋、ステーキ屋が並んでいますね。なかなかにヘビーなラインナップです。
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他にも空港内には両替所が2軒隣通しで並んでいたりします。レートは0.3700で、ここ数日の下がりっぷりを見ていると悪くない数値で提供してくれています。
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トイレも綺麗に保たれています。
クラーク空港内部(手荷物検査場通過後)
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荷物検査通過後も広く開放的な出発ロビーが広がっています。空港内でよく見る、硬い無機質な椅子の他にもデザイン性に富んだ柔らかめの椅子もあって一休みも出来ます。
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そして中には日本・韓国料理レストラン、カフェ、ご飯・麺料理屋の3軒が並んでいます。早朝にもかかわらず空いているのは嬉しいですね。
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こちらは日本・韓国料理レストラン。
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ご飯・麺料理屋のメニュー。
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カフェのメニュー。こちらで機内に持ち込む用の水を買いましたが、500mlで80ペソでした。街中だと高くても25ペソくらいです。
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免税店は閉まっていました。朝早いからですね。
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空港内のWifi速度です。仕事をするにも動画を見るにも十分なスピードなのではないでしょうか。接続のための登録や認証の様なものはなく、アクセスするだけで繋がります。
クラーク空港へのアクセス
バギオからクラーク空港へのアクセスとして一般的なのはバスです。バス会社は「Joy Bus」(ジョイバス)と私が利用した「Victory Liner」の2種類があります。Joy Busはバギオからマニラのニノイアキノ空港に行くのに多く利用されています。
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私がJoy Busを利用しなかったのはバスの運行スケジュールの関係です。上記、バギオのバスチケット売場にあるJoy Busの運行スケジュールになります。便数はあまり多くなく、私の便は朝7時いうこともあり時間を持て余してしまいます。
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しかも、チケットカウンターのスタッフに確認したところ、バギオ-クラーク間のバスは予約できないとのこと。料金は480ペソで当日乗り込んでから運転手に渡す形になります。マニラ空港行きは予約できるのですが…。さらに、最終の5:30pmの便は当日来るか来ないか分からないとまで言われました…。
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そんなこんなで、私はVictory Linerを選択しました。こちらは早朝から深夜に至るまで、かなりの数の便が用意されています。ただし、直接クラーク空港に着く便はありません。基本的にはマニラに向かうバスに乗って、アンヘレスにあるDAUというエリアに途中下車する形になります。
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DAUまでの料金は423ペソで、こちらのバス会社の場合は事前予約および事前の支払いが可能です。クレジットカード払いにも対応しています。私はマニラのCaloocanというエリア行きのバスを選んで途中下車し、一泊してからクラーク空港に向かう道を選択しました。
Victory Liner 車内設備
車内設備と環境について、椅子はシンプルでまぁ最低限、腰が痛くなったりはしません。空調はある程度調整でき、冷房が効きすぎて寒いなんて話をよく聞きますが、今回は丁度良いくらいでした。フィリピンあるあるで周りを気にせず動画の音声垂れ流しなんてのはご愛敬、人の運です。
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Victory Liner 乗車レポ
ことフィリピンにおいてもバスの出発はおおよそ定刻通りということで、出発の20分前にはターミナルに着いておいた方が良いでしょう。Victory Linerのターミナルはリニューアルされたばかりで綺麗、また中には飲食の屋台、近くにはジョリビーもあるので時間を潰すことは容易です。
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チケットを予約している場合、席が指定されておりバスが走り始めてから予約票を車内で精算係に渡したらOKです。ただ、バスチケットを買っているのはほとんど旅行者か外国人のみなので、既に席に人が座っている場合があります。その時はチケットを見せて場所を代わってもらいましょう。
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いよいよ出発となりましたが、肝に銘じておかなければならないことがあります。日本の長距離移動バスと言えば、お客さんを乗せたら後は目的地までノンストップ、これが普通です。しかしここフィリピンでは、なんてことの無い道端で人を乗せ、なんてことないの場所で降ろします。
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それゆえ、たかだか170kmの移動で5時間も掛かるのです。私は11:20amにバギオを出発し、DAUに着いたのは16:00pmでした。その間の人の乗り降りについて15回はあったかと思います。いちいち止まるのは割とストレスで精神的にもしんどかったです。
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バギオから出てすぐは人の多い街をいくつか経由していくので、かなり進みが遅いです。ただ、2本伸びる道の右側の道路はいわゆる高速道路のようになっており、かなり軽快に進むことが出来ました。
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途中、1時間30分、2時間30分くらい乗った後に15分ほど2回の休憩があります。車内で食べられるようなパンや串焼きのお店で買い物が出来ます。
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DAUのVictory Linerバスターミナルはこの辺り。入り口にはトライシクルが常駐しており、Grabタクシーもすぐに見つかるので移動は容易です。
クラーク空港への最適なアクセス方法(未確認情報アリ)
今回、私はアンヘレスで1泊するという選択肢を採りました。理由としては、下記の通りになります。
①着くのが早朝3時でタクシーが捕まるか分からなかったため
②LCCなので急な時間変更の可能性があったため
③バスの遅延による影響を抑えたかったため
終わってみると、全ては滞りなく予定通りに行ったので宿泊はしなくて良かったなと思いました。私が使用した金額を合計すると、バギオからDAU間の423ペソ、ホテル代1,100ペソ、ホテルから空港への370ペソの計1,893ペソでした。
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実は他にも選択肢があります。それはJoy Busを利用するというものと、バンをチャーターするというものです。Joy Busは先述の通り、バススケジュールが限られていますが、恐らく空港直行で人も途中で載せたりしないものと思われます。ただ、このあたり推測で未確認です、機会があれば利用してみます。
また、バンのチャーターは相場6,000ペソあたりです。10人で割れば600ペソなので負担が少なく、空港に直行できるので一番負担が少ないですね。上手く人数を集められそうならこういった選択肢も出てきます。
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バギオは遠い、それ故に移動が大変なのですが、過ごすうえでの満足度は高いです。是非この道のりを乗り越えて多くの人がバギオに来てくれることを願っています。