このカテゴリでは、フィリピンのバギオにて滞在3年目を迎えた私が考える、バギオの基本情報、滞在のメリット・デメリットについて紹介します。
語学留学を検討中の方だけでなく、観光目的の方にも役立つ情報を用意しています。
バギオの気候・天気
一年中常夏で暑いイメージのフィリピン。
しかし、バギオでは気候が異なり、年間を通して平均20℃前後の気温が保たれています。
日本の 春 や 秋 のような過ごしやすい気候が続くのが特徴です。
気温
バギオの気温は年間を通して安定しています。

一番気温が高くなるのは4~6月。
乾季から雨季に変わるタイミングで、日本の5月の気温に近くなります。
感覚としては、👦「日差しの下では暑いな」という感じ。ただ、どんなに暑い日でも、日中の最高気温が30度を超えることはめったにありません。
一方、気温が最も低くなるのは1~2月。
この時期は乾季の終盤で、平均最低気温は約15度となり、ごくまれに一桁を観測します。
日本の10月のような気候で、朝晩は冷えるものの、日中はカラっとして過ごしやすい気温になります。

2月に最も寒く、4月に最も暑くなるという、ちょっと変わった気候のバギオ。
季節の移り変わりについて、事前に把握しておくといいでしょう。
詳細は関連記事で詳しく説明しています。留学のベストシーズンについても言及していますので、ぜひチェックしてみて下さい。
標高
バギオは標高1,500m付近にある山間部の都市。
気温や気候が特殊なのは、立地が深く関係しています。
日本の軽井沢が標高1,000m、富士山の3合目が1,500mであることを考えると、いかに高所にあるかが分かります。

標高1,500mは高山病にかかるほどの高さではなく、健康に害を及ぼすことはありません。
長年スタッフとして勤務していますが、標高が原因で体調を崩したというケースは無いのでご安心ください。
高所で過ごす懸念点として、強いて言えば、”普段より眠くなりやすい”感じがあります。
💻「標高が高いと血中の酸素が少なくなり脳へ送る酸素が・・・」という科学的な話があるようですが、当てはまるかどうかは分かりません。
もともと寝つきは良い筆者ですが、バギオでは普段よりも快眠できている気がします。
天気・雨・季節
標高1,500mにあるバギオでは、季節は以下のように廻ります。
- 雨季:6月~11月(6か月)
毎日雨、ただし通常数時間で止む。台風が心配。 - 乾季:12月~2月(3か月)
ほとんど雨が降らず快適。お祭りなどイベントが多い。 - 夏:3~5月(3か月)
雨が降ったり降らなかったり。昼間は日差しの下だと暑い。
熱帯の国の気候は一般的に雨季と乾季に分けられますが、実際に住んで感じたのは、3か月ほどの夏があること。
夏場、フィリピンのある地域では体感気温40度越えが発生。小学校などは休校となりました。
Dagupanという、バギオから車で2時間30分くらいの街の気温情報!
— 🇵🇭はふた | バギオ滞在2年 | 元留学生現スタッフ (@haveto_nainani) March 25, 2025
体感温度45度🥵
DANGER!
一方、バギオはカーディガンを着てても大丈夫。
でもバギオが涼しいだけで、フィリピンの他のエリアはだいたいこんなもんなんだよね。#フィリピン留学 #バギオ pic.twitter.com/Gy59smXAt0
一方、バギオでは日中30度を超えることすら稀。猛暑で勉強が中断されることはありません。
また、降水量について、雨季であっても1日中降り続くことは多くありません。
雨が降る時間帯は数時間で、だいたい午後2~4時頃。
雨は厄介ですが、それよりも涼しいこと・虫が少ないことなどに大きなメリットがあります。
台風
フィリピンで過ごすうえで脅威となるのは台風。
台風のピークとなるのは、日本と同じく8~10月頃。
年に数回フィリピンに上陸してきます。

バギオでは、地形的に台風の影響が長引く傾向があります。
北部の山脈地帯が関係しているようで、台風が通過して台湾周辺にある時でも影響を受けて長雨が続くことが多々あります。
バギオの物価
海外に滞在するうえで気になるのは現地の物価。
留学前に準備する持ち物や費用感を考える上でも重要です。
国民の多くが月給3万ペソ(日本円で約8万円)ほどで暮らしているフィリピン。
日本基準と比べると、生活にかけるお金の額は少なくなります。
それでも、物価上昇が続いており、特にマニラやセブ島のような観光地では生活費用の上がりっぷりが顕著です。

10万円あれば、フィリピンで1か月過ごせる!
という時代は終わりました。
むしろ日本よりも、物価が上昇するスピードは早いと感じます。

筆者が体感している、バギオの物価のイメージはこのような感じ。
バギオの物価(品目別)
日本よりもかなり安い
・野菜,果物(市場)
・ローカル食堂
・カフェ
・衣服
・交通費(バス・タクシー・ジプニー)
日本と同価格
・食料品(スーパー)
・日用品(スーパー)
・レストラン
日本より高い
・電子機器(iPhone、パソコン)
・日本食
比較的物価の上昇が緩やかであると言われるバギオ。
特に、野菜や果物などは市場で安く購入可能。葉物野菜のキャベツ・白菜・レタスなどは安いうえに、生産地が近いので新鮮です。
個人的にオススメなのはマンゴーなどのトロピカルフルーツ。日本では希少なフルーツを安く、しかも新鮮なままで購入可能です。
フィリピンでも、野菜とか果物って都市部は考えられないくらい高いんですね…。
— 🇵🇭はふた | バギオ滞在2年 | 元留学生現スタッフ (@haveto_nainani) May 28, 2025
セブとかマニラとかの留学費用が上がっているのは、その辺の事情もありそう。
だから、みんなバギオへ留学に来よう!(暴論)#フィリピン留学 #バギオ pic.twitter.com/1zLFHI2Xjh
フルーツ天国フィリピン!
— 🇵🇭はふた | バギオ滞在2年 | 元留学生現スタッフ (@haveto_nainani) April 5, 2025
🥭1個あたり20ペソ(約60円)
フィリピンなら毎日マンゴー生活も出来ちゃう😋#バギオ #フィリピン留学 pic.twitter.com/3d3zvceIqS
また、フィリピンでは交通費の安さが際立ちます。
街中を走っているジプニーを使えば、数キロ移動しても料金は50円ほど。
長距離バスも同様で、マニラからバギオまで5時間の距離でも2,000円ほどしかかかりません。
一方、フィリピンで日本より高いものと言えば、iPhoneなどの電化製品や日本食・日本製品。
物価の安い現地でも、日本と同じかそれ以上の価格となります。
ただ、いくらか費用を出せば手に入れられるというのも事実。

現地の日本人が恋しくなる日本の味と言えば、味噌汁・ラーメン・寿司など。
実際、本格的だと口コミで絶賛されている日本食を出すレストランもあります。
日本と比べて味はどうなのか、ぜひ現地で試してほしいですね。
バギオで観光
バギオ市内や周辺エリアには観光スポットがたくさんあります。
フィリピンといえばビーチというイメージですが、それ以外のアクティビティや観光地が充実しているのがバギオの特徴です。
山でハイキング
バギオ周辺には、初心者から中級者まで楽しめるハイキングスポットがたくさん。
1時間で登頂できる山、片道5時間かかる本格的な登山スポットなどさまざま。
体を動かしてエクササイズできるのはもちろん、ストレス発散にも効果的です。
ビーチで海遊び
山あいに位置するバギオですが、ビーチへのアクセスも簡単。
一番近いサヌアン(サンホアン)というビーチには、車で2時間ほどで到達できます。
サヌアンではサーフィン体験が可能で、料金は1時間700ペソ(約2,000円)。パーソナルトレーナー付きでこの値段なので、かなりリーズナブルです。
もう少し遠出すれば、ハンドレッドアイランドというビーチにもアクセスが可能。
ハンドレッドアイランドは、ボートを貸し切って島巡りを行うアイランドホッピングが人気のスポット。
泳ぐのはもちろん、バナナボート・ジップラインなどアクティビティも満載です。
スペイン調の街を探索
バギオから車で5時間ほどの街、ビガン(Vigan)ではスペイン調の綺麗な街並みを見ることができます。
街の中を馬車で巡ったり、夜の噴水ショーを楽しんだりと、1日滞在する価値のある旅行スポット。
見てよし、歩いてよし、食べてよし、何をしても絵になる景色がViganにはあります。
世界遺産の棚田でトレッキング
バギオから7時間ほど北上した位置にある街、バナウエには世界遺産の棚田があります。
社会科の教科書に載っている、荘厳な景色を見るだけでなく入っていくことも可能。
一番有名な棚田ではトレッキングも可能。田んぼの畔を歩いて探検するような経験ができます。
バギオ市内の観光も
観光のために遠出をしなくても、バギオ市内で休日を楽しむことも可能。
SMモール・ナイトマーケット・ストーンキングダムと色々な場所がありますが、人気なのは、”Valley of collors”。通称 “色の谷”です。

住居の壁がカラフルに彩られ一面に広がっている、バギオを象徴するスポットです。
また、ショッピングをしたり、カフェ巡りをしたりすることも楽しみ方の一つ。
アーティスティックな装飾のカフェや、樹の中をイメージしたレストランなど特徴的なお店が市内にあります。
旅行や観光だけでなく、街中でゆったりするのも良い休日の過ごし方です。
バギオの人の良さ
フィリピンと聞くと、👦「治安が…」、👩「安全が…」という話題が挙がりがち。
実際、首都のマニラでは、行かない方が良いエリア・夜遊びに不向きな時間帯などが存在します。

一方、バギオでは他の都市と比べると治安や安全面での心配がほぼ無いと言って良いでしょう。
2年以上滞在中の私ですが、学生が事件に巻き込まれたという話は聞いたことがありません。
夜遊びできるスポットもかなり健全寄り。もちろん最低限の自衛と自覚は必要ですが、節度をもって過ごす分には非常に安全です。
バギオという街自体が、犯罪や事件を寄せ付けないような雰囲気があります。
実際、ストリートチルドレンは居ませんし、ぼったくりがあった等の口コミもありません。
タクシーに至っては1ペソ単位でお釣りを返してくれるほど、治安は安定しています。

また、バギオ政府は喫煙を厳しく取り締まっています。
路上喫煙が罰金の対象となるほか、学校のような施設では喫煙エリアが厳しく制限されるほどです。
喫煙者にとっては過ごしにくいかもしれませんが、非喫煙者にはストレスフリーな環境があります。
また、人の良さを語る上で欠かせないのが、現地の人のキャラクター。
バギオに住む人の性格の根底には、気遣いとポジティブさがあります。
私の見立てでは、キリスト教の教えに基づき、支え合って生きるというのが日々の行動や考えに現れているのではないかと思っています。
語学学校の口コミを見てみると、奥手でシャイな性格の日本人と、おおらかなフィリピン人講師が上手くマッチしていたという話もあります。
私自身、バギオで長期間滞在していますが、一緒に働く現地のスタッフに支えられていることは間違いありません。
バギオの住みやすさ
ここまで、バギオに滞在して👦「いいね!」と思う点を中心にお伝えしました。
特に推せるポイントは、治安・物価・人の良さ。これらがあるだけで、安心して滞在出来ると言えます。
ただ、日本の環境と比べたときに注意しておきたい点があるのも事実。
いざ現地に到着してから困らないように、前もって知っておくべき”バギオ滞在のデメリット”を紹介します。
インフラが弱い
経済発展のスピードが著しいフィリピンですが、インフラ系の整備はまだまだ途上。
特に、電力と通信は安定していません。
電気に至っては、1か月に1回の頻度で計画停電が発生するほど不安定です。

また、台風が来ると電力はほぼ間違いなくストップします。
通常であれば数時間で復旧しますが、大がかりな作業が必要となると復旧まで数日かかることも…。
電力ストップに伴い、スマホの電波が不通になることもしばしば。電波基地局の問題であることが多いので、解消されるまで通信できない状態で待つしかありません。

ただ、ご安心を。
語学学校やコンドミニアムのような施設には、緊急時に電力をカバーできる発電機が用意されているはず。
周辺一帯が停電中であっても、通常通り電力を使用できることが多いので、不便さはかなり抑えられます。
シャワーが寒い
続いてはお風呂・シャワー周りの注意点。
フィリピンの給湯器はほとんどが電力タイプです。しかもシャワー室に取り付ける小型のタイプなので、温められる温度に限界があります。
また水量を強く出し過ぎると給湯が追いつかなくなり、だんだんと冷たくなってきます。
シャワーを使うときは、美容室の洗面台で髪を濡らす時くらいの水圧を維持するのがポイントです。

フィリピンのシャワーはコレが普通。
なぜなら、バギオ以外のエリアは常夏の気候。水シャワーでも問題無いのです。
バギオのような朝晩が冷える気候の方が特別。よって、寒がりの人は要注意。
特に2月頃は一番寒い時期となるので、シャワー問題に不安を感じる方は避けた方が良いかもしれません。
坂道が多い
山あいにあるバギオでは平坦な道は少なく、坂道になっているところがほとんど。
有名な観光スポット”セッションロード”も、結構な傾斜のある坂道です。
地図アプリを見て徒歩で出かける場合、距離的に近そうでも坂があって意外と大変…というケースがあるので注意が必要。

語学学校の中でもアップダウンが激しいことがあるので、足腰が弱い人は注意。
また別のケースとして、停電時にエレベーターが使えないなんてことも発生するかもしれません。
コンドミニアム型の学校では、階段の利用に問題がないか確認が必要です。
空港から遠い
最後に、バギオの立地について。
バギオから最寄りの国際線が就航している空港は、クラーク空港。次点でマニラ空港。
[日本↔クラーク]の直行便が少ないことを考えると、ほとんどの場合はマニラ空港を利用することになります。

マニラからバギオまでは車で5時間ほど。復路と合わせると、10時間は移動に費やします。
セブ島などの学校と比べると、空港から遠いという距離的デメリットが発することになります。

個人的に、バギオは長い移動時間をかけてでも訪れる価値のある都市だと思います。
行き帰りの不便さだけは飲み込んで、一度は来て欲しいというのが私の率直な思いです。
まとめ
今回は、バギオの知っておくべき基本情報、メリット/デメリットをお伝えしました。
私がバギオをおすすめしている理由が伝わりましたでしょうか?
ホントにバギオは勉強にも観光にも絶妙に丁度良いところなんです。

メリットを挙げるとキリがない一方、日本と比べたときにやっぱりイマイチだなと感じる点もあります。
インフラ・シャワー・坂道・空港からの距離…
これらを踏まえ、追加で持っていく持ち物がないか出発前に改めてチェックが必要です。
バギオは数ある海外の都市の中でも、生活のストレスが少ない都市であると言えます。
その点は年単位で滞在している私が保証します。
また、何か聞いてみたいことがありましたら、ぜひ私の方までお問い合わせください。
サイトのお問い合わせフォームか、X(旧:Twitter)から連絡が可能です!
それでは、また次回!


















