先日に引き続き、バギオから45分ほどで行けるMt.Ulapについて紹介します。前回は行き方や料金、手続き方法等を紹介しました、今回は登山道と写真スポットについて詳しくお伝えします。 (情報は2023年12月時点のものになります)
入山~1stピーク
入山の手続きを終え、いよいよ登山道へ入っていきます。手続きをした小学校からガイドを引き連れて、まずは来た道をしばらく引き返します。しっかり舗装された道を歩くこと5分ほど、ここからは人がひとり通れるくらいの通路を進んでいきます。
AM7:20スタート。既にかなり標高が高いですが、このあたりが入り口です。最初の道は日本の里山風景を想起させるような、どこか懐かしさを感じる道を通ります。実際、まだなんの困難もない裏山のような道です。
歩くこと十数分、草木が生い茂る細い山道が目の前に現れました。植物が目前まで迫ってきているので長そで長ズボンは必須です。また、この日は植物がなびくくらい風が強かったのですが、この時点でかなり気温が高くなってきており、風があった方が暑さが和らいでむしろ快適でした。
さらにもう5分ほど登ると、岩肌の山々が見えてきました。「へー、こんな感じなんだ」と思って、反対側の山を見ると、今度は青々と茂った山々が連なっています。同じような場所であるはずなのに、植生の違いが見て取れて面白いです。
登ることさらに30分、少し開けた場所に出ました。寝転がりたいところですが、この辺りから野生の(?)牛の糞が頻出する地帯になります。足元に気を付けなければなりません。
AM8:30、1stピーク「AMBANAO PAWAY」に到着です。この地点の標高は1788mとなります。ここが最初の記念撮影スポットになります。早朝にもかかわらず、大勢の観光客が写真撮影をしていました。
この時点で、エントランスから移動した距離は3.6kmになります。出発からおよそ40分、私たちのガイドは若い方でペースが速く、負けじとついていったので、このペースはかなり早い方だと思います。頂上までは40%といったところですね。まだまだ疲れはありません。
1stピーク~2ndピークまで
1つ目のピークに到着したということで、2つ目を目指すにあたり、一度少し道を下る必要があります。このようにして、連なっている山の一帯の高いところを経由し続け、大本命であるMt.Ulapの山頂を目指すのがこの登山の行程となります。
ある程度下ると、また再度登り始めます。先ほどの1stピーク辺りはかなり拓けた場所になっていましたが、しばらく進むと再度、草木が生い茂った道になります。
AM8:20、スタートしてから1時間後にまた拓けた場所に出ました。綺麗に緑に染まった山々の奥の方に湖が見えますね。1stピークを抜けたあたりから、風が穏やかになり、日差しが強くなってきたのでこの辺りの行程はかなり暑かったです。
私たちのペースがめちゃくちゃ早いので先に進んでいたグループたちをどんどん追い越していきます。山道は細いので譲り合いの精神が大事です。
ここで一旦また下ります、上って下ってを繰り返すので、上るだけより気分転換になっているのを感じ、なんとなく足の負担も和らいでいるように感じました。
道中にはこのように進んだ距離を表す立て看板があります。5km地点ということは、頂上まではあと1.5kmほど。下山を含めた全行程で考えると、半分以上進んでいる計算になります。
こちらは2ndピークの手前には休憩所です。ここには簡易トイレがあります。トイレは有料で小が10ペソ、大が15ペソとなっています。看板には「確認する人がいないから、正直に払ってね」と書かれてあります。
また、ここではアイスキャンディーを買うことが出来ます。値段は1本20ペソ、ミルクとバナナとココナッツを混ぜたような味で、シャキシャキ食感が美味しいです。いい気分転換になります。
AM9:20、いよいよ2ndピーク「GUNGAL」に到着です。この時点で、上り始めて2時間が経過しました。体力的にはまだまだいけるって感じでした。
そしてここには有名なフォトスポットがあります。岩肌が突き出ていて、切り立った崖のようになっているので迫力のある写真を撮ることが出来ます。
写真好きのフィリピン人が、ここの場所を見過ごすはずがありません。注意書きによると1人10秒までと書かれていますが、バシバシ写真を撮っています。
私たちも休憩を兼ねて10分ほど順番待ちをしていました。まあそこはお互いの気の使いようですね。登山客はみんな仲間みたいなものですから、声を掛け合いながら楽しく交流もしていました。
この写真はガイドさんが撮ってくれました、本当にいい仕事をしてくれます。頂上よりもいい写真が撮れるのがこのポイントになりますので、ぜひ挑戦してみてください。
2ndピーク~頂上まで
AM9:40、登山再開です。景色は相変わらず最高、青空が広がっており太陽も容赦なく照り付けます。ただ、実のところ、先ほどの休憩が悪い方に作用しまして、急に疲れが来ました。結果的に歩みを止めはしませんでしたが、少しつらかったですね。私は休憩せずに進んだ方が良い人なのかもしれません。
ずっと拓けた場所が続くのかと思ったら、またまた木々が生い茂った場所も進みます。
そして再度、草原が広がる地帯に到着すると、ゴールまではあと少しです。最後の関門として、階段状になった自然の段差がお目見えします。ここを抜けると後は頂上まで一直線です。
AM10:03、Mt.ULAP頂上に到着しました。標高は1846m、移動した距離は6.5kmです。さすがに達成感があります。
景色については、今までのものとそんなに変わらないですが、これがMt.Ulapの頂上から見る景色です。
個人的にこのこんもりとした丘が綺麗でお気に入りでした。目に入る全てに感動します。
AM10:10、頂上に到着したということはここからは下りの時間になります。下りは丘の上の1本道を歩いて帰ります。
また、キャンプも出来るようになっており、Mt.Ulapの頂上を超えたあたりにキャンプサイトがあります。ここに来るだけだったら降り口から登ることも出来るので目的によってルートを選ぶことも出来ます。
山頂付近にあるレストランとお土産屋さん
歩くこと10分ほど、山の中のレストランとコンビニのある場所にたどり着きました。簡素な造りでしたが、ゆっくり座れるところがあり、軽く70人ほどは収容できるようになっています。
また、スナックやドリンク、コーヒーなども取り揃えています。コーヒーは残念ながらインスタントでしたが、紙コップ1杯25ペソ(約65円)でオーダーすることが出来ました。山で飲むコーヒーは最高と相場が決まっています。また、ここではお土産屋さんもあります。
オススメはTシャツで、一枚250ペソ(約650円)です。他にもマグネットや財布など典型的なお土産品も多数ありました。とってつけたように文字だけ「Mt.Ulap」と書かれたお土産には少し笑ってしまいましたが、価格もそんなに高くないのでぜひ買ってみてください。
また、ここでゆったりしていると、他のローカルのグループから帰りのバンの代金を折半しないかと提案がありました。このように、ここで帰りプランを詰めることが出来ます。ただ、我々は約束したものの、そのグループが待てども来ず、結局自分たちだけでチャーターして帰りました。
レストランから下山まで
AM10:50、ゆったり休憩し、お土産も買って再度歩みを進めます。以前の記事で書いた通り、Mt.Ulapは入口と出口が異なります。なので、先ほど下山後のプランの提案があった通り、出口からエントランスへ戻る移動手段としてタクシーが必要になるわけです。
最初はなだらかな一本道なのですが、すぐに岩や木などの自然で出来た段差を降りていくことになります。よく、階段なども下りの方が足への負担が大きいと聞きますが、実際その通りでした。
私の場合、降りている途中で、左ひざが稀に「ピキッ」と痛むくらいで大事にはなりませんでしたが、後日に引きずらない為に気を付ける必要があります。
AM11:10、下りにも距離を表す標識があります。ここからはきちんと舗装された階段が用意されており、楽々降りることが出来ます。ここまで降りてくると、コーヒーの木に目をやったり、つり橋をルンルンで渡ったり、また違った景色を楽しみながらゴールを目指しました。
こちらが最後の標識、全行程9kmの道のりを表しています。この辺りに最後の休憩ポイントがあり、団体で来ていた現地の登山客と交流をしながら20分ほど休憩しました。
AM11:50、遂にMt.Ulapの出口に到達しました。最後にガイドの方がログを書いて無事踏破です。ここから1台400ペソのタクシーをチャーターしてエントランスへ帰ります。詰め込めば、ガイドを含め8人は乗れると思いますので、全員同じ車で帰ることが出来ます。
タクシーに乗って20分ほど、入り口付近まで戻ってきました。ここから、バギオ行きのジプニーを拾います。注意してほしいのは便が少ないこと、私たちは40分ほど待ちました。時刻表なんかはないのでこればっかりは受け入れるしかありません。近くの待合所で早く来ることを祈りながら待ちましょう。
以上で全行程終了となります、AM5:00にドミトリーを出発し、6:30にジプニー乗車、7:00に到着、7:20に登山開始、第3ピークの頂上へは10:03到着、11:50に下山を終え、12:30に帰りのジプニー乗車、バギオに着いたのはPM1:00過ぎとなりました。
まとめ
今回は、しっかり時間をかけて登山が出来るMt.Ulapについて紹介しました。英語勉強でなまった体を動かすには、かなりオススメです。ペース次第ですが、3時間ほどで頂上までたどり着けます、もっと初心者向けの「Mt.Yangbew」や「Mt.Kalugon」では満足できない方は是非行ってみてください。
1点、注意すべきなのがジプニーの時間ですね。時刻表が無いので丁度いい時間のジプニーに乗れるかどうかは正直運になります。私たちの結果としては、割と待った方だったと思うのですが、こればっかりはどうしようも無いと思います。
実は帰りのジプニーで、我々より後に下ってきた団体が定員オーバーで乗れなかったんですよね…。もしかしたらもう45分ほど待ったのかもしれません。そんな不安はありますが、写真を見てもらえれば分かるように、素晴らしい景色が楽しめます。
今回の情報は2023年12月現在のものになりますので。最新の動向を確認いただき、ぜひチャレンジしてみてください、それでは!