フィリピンで3番目に高い山! Mt.Pulagを登る【前半:準備編】

バギオで留学する限り、アクティビティとしてハイキングや登山は必ず選択肢に入ってくるでしょう。登山初心者の私もここバギオにていくつかの山を経験し、先日、遂に本格的な夜間登山に挑戦してきました。その模様をお伝えします。

Mt.Pulagの詳細

Mt..Pulag(プラグ)とはフィリピンで3番目に標高の高い山の事であり、山頂は2,926mとなります。日本の富士山の頂上の標高が3,776m、バギオ市内の標高が1,500m前後です。高山病を発症するのが2,500mほどと言われているので十分な備えが必要です。

Mt.Pulagはバギオから見て東側のKabuyanというエリアに位置しています。入山の登録とオリエンテーションが出来る施設までは、平面距離で60km弱、車で2時間ほどかかります。この道のりも例に漏れず、クネクネ道なので酔いやすい人は注意が必要です。

《山頂付近の天気予報》※12月

標高が高いということで、気温もかなり低くなります。私たちが行った時は最低気温、最高気温ともに10~11度の予想でした。ただ、山頂付近は強風が吹き荒れていましたので、体感気温はさらに低くなります。山頂の様子は次の記事で詳細を紹介します。

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入山手続き

入山前と下山後には登録が必要です。入山前にはレジストリとオリエンテーションの受講、メディカルチェックが必須となります。下山後は無事に帰ってきたよという証明のために再度、サインが必要です。健康診断は現地で受けることもできますし、事前に用意したものでもOKです。

現地で受ける場合、写真のような施設で受診します。内容としては血圧の測定、英語の問診のみで、ほんの10分ほどで終了します。持病や喘息の有無について聞かれますので、伝えたいことがある場合は準備していく方がよいでしょう。

その後は入山登録を行った場所にて、レクリエーションを受講します。ここでは登山の際の注意事項を英語で説明されます。大雨の際の避難場所や天候についての説明がありますが、ガイドが付いているので理解できなくても大丈夫です。英語リスニングの良い力試しと考えましょう。

参加者の割合としては、9割は現地のフィリピン人となります。他に、私たちのように団体で来ている日本人・韓国人が残りの1割といった感じです。レクリエーションは口頭の説明とビデオでの説明の2種類があり、どちらも受けなければなりません。

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申し込み方法

当日の手続き関係は上記の通りですが、個人で全て手配するのは難しいので、パッケージツアーに申し込んでツアーコンダクターに案内してもらうのがオススメです。基本的にはFacebook上のツアー募集に申し込むのが一番簡単で、[ joiners Baguio pick up ]などで検索してツアー会社を選ぶといいでしょう。

ツアー会社のFacebookページの一例

私たちが利用したのはコチラのコンダクターになります。結構な頻度で催行されており、1人参加でも申し込めるので融通が聞きやすいです。こういったところで申し込む場合、参加人数によるディスカウントは基本的になく定額となるので、本当に準備が出来る人だけで申し込みましょう。

パッケージプランの一例

ツアー会社によっては、いくつかのパッケージプランが提示されます。下記、Aのプランは3,000ペソですが、自前でテントを用意しなければなりません。Bのプランは3400ペソですが、山小屋で就寝でき、コーヒーとご飯が食べ飲み放題のプランになります。

私たちはBのプランで申し込みましたが、外国人料金が上乗せされ、4000ペソ(約10,400円)となりました。交通費・宿代・ガイド代・朝昼晩ご飯1食ずつ付きです。ツアー会社によって多少金額が異なりますが、先生たちに聞いた限り妥当な金額とのことでした。

持ち物と滞在先

持ち物一覧の例

ツアー会社から提示された必要な持ち物は上記の通りになります。フィリピンでジャケット?ニット帽?と思うかもしれませんが、気温を考えると必須です。また、今回は1泊2日の日程でホームステイを選んだので、寝袋やテントの持参しませんでした。

ホームステイ先はこんな感じでドミトリータイプの寝室と簡単なキッチンがあります。滞在先で既に標高が2200mほどありますので、夜間の気温はおよそ10度ほどです。

日本の真冬ほどは寒くありませんが、さすがに厚着が必要です。暖房はありませんが、火をくべて温まれるピットがあります。

トイレは簡易的ですが水洗です。登山熟練者の方曰く、この辺りは日本の山小屋よりも充実しているかも、驚いていました。シャワーもあり温水が出るには出るらしいのですが、環境的に下手をすると風邪を引く可能性があるので、シャワーについては我慢した方がベターです。

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夜間登山スケジュール

Mt.Pulagは4つのルートがありますが、基本的には一番簡単なルートを通って行きます。そして、山頂から日の出を見ることが目的になるので、夜間に出発して6時前には山頂に到着しているスケジュールが遂行されます。

スケジュールの例(1日目)

上記が1日目のスケジュールになります。1日目は山登りを実施せず、標高に体を慣らさせます。滞在先で既にバギオよりも700mほど標高が高いので、ここで時間を取ることが大事なようです。息苦しさ等は感じませんでしたが、ジャケットが必要なほど寒いエリアになります。

スケジュールの例(1日目)

そして、2日目のスケジュールです。出発が深夜1:30、山頂到着予定が5:00となっています。道中には明かりが全くないので、ヘッドライトや懐中電灯が必需品となります。帰りは明るくなっているはずなので、片道4時間持続するくらいのライトは必ず持っていきましょう。

初心者にとっては過酷な計8時間の登山になりますが、それ以前に体調の管理が非常に難しいです。というのもスケジュールを見てわかる通り、1日目が早朝5時集合、その後バンで曲がりくねった山道をで2時間、着いたら寒さに体を慣らしながら21時には就寝、25時に起床とかなりハードなスケジュールです。

あと、4時間のコースの中ではっきりとした休憩兼トイレスポットは2か所しかありません。それ以外は幅1mもない狭い狭い山道になります。また、登山コースに売店の様なものは一切ありません。必要なものは全て用意して持っていく必要があります。

ただ、山のふもとのホームステイ先近くには、登山に必要なグッズや食料を売っているお店が多数あります。防寒着の物足りなさや食料物資の不足を感じたら事前に買い足すことが出来ますので、もしもの時でも大丈夫です。価格もそんなに高くはありません。

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1日目午後からのフリータイム

ホームステイ先に到着してから日が暮れるまではしばらく自由時間があります。近くには天然温泉やつり橋があり、そこに行くオプションもありますが、翌日に備えてゆっくりしていた方が良いでしょう。

といいますか、滞在先の景色が既に絶景で感動ものです。辺りを見渡すと既にとんでもなく綺麗な山脈を見ることが出来ます。

この辺りは、山肌に沿った農業が盛んなようであちらこちらで綺麗に整備された畑を見ることが出来ます。なかなかバギオでは見られない風景で、私自身この辺りを散歩しているだけでかなり満足感がありました

また、夕暮れ時には綺麗なサンセットを見ることが出来ます。1時間ほどかけて日が暮れる様子をぼんやりと眺めるのも、滅多にできない経験になるはずです。そんなこんなであっという間に夕食の時間になります。

1日目の夕食、2日目の朝食、昼食は、コンダクターの方がキッチンで作ってくれます。夕食は写真の「ご飯とシニガン」、朝食は「春雨のようなヌードルとゆで卵」、昼食は「パンシットと鶏のアドボ」でした。けっして豪華ではないですが、しっかり栄養のついて温まるものを提供してくれます。

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Mt.Pulagは初心者には厳しい…!

この、夕食時までは本当に楽しく過ごしていました。運よく天気も良い感じで、後は登って降りてくるだけと意気込んでいた私ですが、心が折れかけた出来事が発生しました。次回、登山の全容とMt.Pulagを初心者にはオススメしない理由をお伝えします!