バギオ留学中、勉強漬けの毎日から一息ついて、週末はビーチに出かけてみようと思う方も多いはず。気温20度くらいのバギオからでも、少し足を伸ばせば常夏のフィリピンを体感することが可能です。
ただ、移動手段はバスかバンのみ…
海外初心者の方にはハードルが高いかも…
そこで、今回はだれもが安心して旅行ができるよう、バギオ発のバスの乗り方について、私の実体験に沿ってご紹介します!注意すべき点もありますので、ぜひ最後までご確認ください!
バギオ発の主要バスターミナル
バギオから遠方の観光地や、空港のあるマニラ・クラークにアクセスできる主要バスターミナルは大きく3つあります。
メインバスターミナル(仮称)
バギオからのバスを利用するとなれば、最もメジャーなのがSMモール付近にあるバスターミナルです。正式名はありませんので、ここではメインバスターミナル(仮)とします。
色々なバス会社が集結しており、多方面への路線があります。また、市内からのアクセスの良さも相まって、一番利用者の多いバスターミナルです。
具体的な行き先としては、マニラ・クラーク・サンファン・ビガン・ラワグなどへ行きたい場合は、コチラを利用しましょう。
また、フィリピンを発つ留学生のほとんどの方が利用するJOY BUS(ジョイバス)もあります。マニラのニノイアキノ空港に直結となっている便利な路線です。
また、この後、体験レポを紹介する、Baguio(バギオ)↔San Juan(サンファン)のバス路線もこちらのターミナルにあります。
Victory Liner(ビクトリーライナー)
先ほどのメインバスターミナル(仮)がいろいろなバス会社の集合だった一方、こちらは1社のみが運営しているターミナルとなります。
その名もVictory Liner(ビクトリーライナー)。赤いロゴが特徴的で、バス事業だけでなく、荷物の運送事業も行っているようです。
Victory Linerでアクセスできるのは、マニラ・クラークのほかに、ハンドレッドアイランドのあるアラミノスなどがあり、バギオから西側エリアへの路線が充実しています。
また、こちらのターミナルではクレジットカード払いが可能です。帰国する際、フィリピンペソをギリギリまで切り詰めた方には助かるかもしれません。
ただ、一つ注意点があり、Joy Busのようにマニラやクラーク空港に直接向かうバスはありません。つまり、バスを降りてからさらにタクシー等で空港へ移動する必要があります。
不便なうえに、現地でのぼったくりにも気を配らないといけませんので、留学生利用は、あまりオススメ出来ません。
Dangwa Terminal
その他のバスターミナルで、留学生が利用する可能性があるのは、Dangwa Terminalです。こちらは、バギオから北方の都市へアクセスできる路線が用意されています。
具体的には、ハンギングコフィンのあるサガダやライステラスのあるバナウェなど、旅行するのに1泊は必要な遠方の観光地へ行く便がメインとなっています。
これらの都市へのアクセスは片道10時間弱。かなりの長時間、車内で過ごさなければなりません。利用するとなれば、しっかりと準備と覚悟をしたうえで臨みましょう。
私自身まだ経験したことがありませんが、もし機会がありましたら、その模様をお伝えしようと思います。
バス乗車レポ、San Juanビーチへ
さて、ここからは留学生が最も利用する可能性の高い、Baguio(バギオ)↔San Juan(サンファン)のバス路線について紹介します。
まず、明確に「San Juan」が目的地となっているものはありません。
San Juanを経由する路線を利用して、途中下車するのが一般的となります。なので、バギオから北西方向にある地域が目的地となっているものを選びましょう。
チケット購入場所
今回はコチラの「Partas Transportation Co.」を利用します。場所はメインバスターミナルの中心辺り、やや奥まった場所にチケットカウンターがあります。
だいたいどの時間でも順番待ちの列ができているので、そこに並びましょう。※写真は午前4時頃の様子
順番が来たら、「San Juan」に行くことを伝え、チケットを人数分用意してもらいます。特に時間の指定をしなくとも、直近のバスを手配してくれるはずです。
スタッフによると、San Juanを経由するバス路線は上2つ。「LAOAG(ラワグ)」と「ABRA(アブラ)」行きの路線です。
つまり、朝4時から夜9時まで、だいたい1時間おきに計画されているということになります。
また料金については、なぜか決まった金額ありません。これについては本当に何故かが分かりません。ただ、だいたい平均して150ペソ(約400円)ほどとなります。
ちなみに、学割が適用可能で、20%割引となります。留学生が持っている語学学校のIDでもOKなので、可能な限りIDは持参しましょう。
バスを見つける
チケットを購入したらバスに乗り込みます。基本的にはチケットカウンターの近くに停車しており、迷うことなく見つけられます。
仮に迷ったとしても、チケットをもとに正しいバスを見つけることも可能です。
こちらがバスチケット、注目すべきは「BUS NO.」です。番号にパンチで穴があけられており、上から「188」となっています。
この番号を、車体の前方のナンバーと照らし合わせることで、バスを見つけられます。
写真では右下の方に「81888」と記載されていますね。この真ん中3桁に注目すると番号は「188」。つまり、コチラのバスで間違いないということが分かるという訳です。
また、時刻表をもとに最終目的地で確認することも可能。この「LAOAG」というのが電光掲示されているので、今回乗る4時発のバスで間違いないということが分かります。
バスに乗車
バスが見つかったら乗り込んで出発を待ちましょう。乗車口が空いていれば、基本的に中に入って待機していて問題ありません。
乗車の際、運転手にチケットは見せなくても良いですが、念のため間違いが無いよう行き先などを再度確認しておくと良いでしょう。
バスの車内はこのような感じでかなり綺麗です。椅子に傷んでいる様子もありませんし、汚れやごみも見当たりません。
また、各座席に充電プラグとモニターがあり、映画やゲームなどを利用することができます。
さらに車内にトイレも用意されています。
こちらのバス会社はかなりグレードが高く、設備が充実していたので、私自身かなり驚きました。片道約400円のバスですからね、十分すぎるクオリティです。
ただ、これがフィリピンのスタンダードと思ってはいけません。では他のバスはどうなのか…、それは帰りのバスの方でご紹介しますので、お楽しみに。
2時間のバス旅へ
さて、時間になったらバスはいよいよ出発します。ここではフィリピノタイム(遅刻が当たり前の時間感覚)では無く、定刻辺りで出発してくれます。
ちなみに座席は指定されており、チケットの裏面に書かれています。間違った席に座らないよう注意しましょう。
出発前には確認されなかったチケットですが、走り始めてしばらくするとチェックされます。
なので、出発後も無くさない様にしておきましょう。
快適なバス旅と思われたが…注意点①
グレードの高い車内設備、チケット確認も終了。後は座って待つだけと思いきや、最大の困難が現れます。
それは、極寒の車内温度です。
走り出したバスはエアコンをガンガン効かせ、外との気温差で結露が出来るくらいになります。体感としては、まるで冷蔵庫に入れられたような寒さで、体の芯まで冷え切ります。
昔からフィリピンのバスは凍えるほど寒いと評判ですが、バギオでもその特徴は顕在のようです。
私はTシャツにパーカー、下はジーンズという露出無しの服装でしたが、ギリギリ耐えられないくらいの厳しい寒さでした。
なので、次からはジャケットかブランケットを用意しようと思います。これから暑いビーチに行こうというのに変な話ですが、風邪をひかない様に準備が必要です。
快適なバス旅と思われたが…②
さて、バギオを出発したバスは西に向けて進んでいきます。ただし、そこで待ち受けているのはハードなクネクネ道…。
バギオにいる以上は過酷な山道を避けて通ることは出来ないのです。
バスとなると車体が大きいため、左右への振り幅が大きくなります。また、標高1,500mから0m付近まで2時間で下ることになるので、気圧の変化も激しいです。
普段は車酔いしない人も、想像以上の山道で酔ってしまうことがありますので、予め酔い止めの薬を用意しておいた方が良いでしょう。
最初の中継地点
バギオを出発して2時間弱、バスは最初の中継地点” Partas Bus Terminal”に到着します。こちらでは、10分ほど停車してほかの乗客を待ちます。
お土産やスナック売りなどが乗車してきますが、特にやることはありません。また出発するのを待ちましょう。
また、後ほど紹介しますが、San Juanからの帰りのバスがこちらで手配できるので、場所や全体の雰囲気を見て覚えておくと、後で助かるかもしれません。
San Juan(サンファン)へ到着!
Partas Bus Terminalからさらに20分ほど、San Juanビーチのメインポイントへ到着します。ですが、特にターミナルやバス停のようなものはありません。
なので、下の地図のセブンイレブンを目印にすると分かりやすいはずです。どこで降りるか分かりやすくするために、予めブックマークしておくことをおすすめします。
乗客の何人かはこの場所で降りるので、基本的には何もしなくても停まってくれるようです。ただ、通り過ぎようとした場合は、バスのスタッフに降りることを伝えましょう。
バスの降車場所からビーチまではすぐそこ、歩いて5分ほどでたどり着くことができます。
ビーチについてからはコテージを借りるも良し、レストランを拠点にするのも良し。その後の過ごし方は下記の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
帰りのバスを手配する
さて、行きは比較的に移動ができました。一方、帰りのバス手配はややコツが必要です。
帰りのバスも事前に予約ができたら良かったのですが、それは叶いません。ビーチで過ごした後に頑張って探す必要があります。
帰りのバスの手配方法は主に下記の2つ。
- 道を走っているバスを掴まえる
- Partasバスターミナルでバスを待つ
方法①.道を走っているバスを掴まえる
一番手っ取り早い方法は、バギオへ向けて走っているバスを道端で掴まえることです。到着時に目印としたセブンイレブンの前で待機して、バスを掴まえることができます。
バスの止め方はタクシーと同じ。バスが通りかかるときに、手を差し出して乗りたいということを運転手にアピールしましょう。
バスに空席があれば、そのまま乗り込むことができます。その場では何もしませんが、乗車してしばらく走ったあとにバスのスタッフが車内をラウンドしてきます。
そこで目的地を伝えて、チケットを作成してもらいます。チケットに料金が書かれていますので、スタッフが再度周って来たときに支払いをしましょう。
私が利用した際は、30分ほどでバギオ行きのバスが掴まりました。バスの車内は写真のような感じ。
行きとはうって変わって結構な古さと傷み具合です。料金は110ペソ。なんと行きのバスよりも40ペソ(約100円)安いものでした。
こちらの方法が一番手っ取り早いのですが、いくつか注意点があります。
- まさかの2時間立ち乗り!?
- 行き先は要確認!
注意点①.まさかの2時間立ち乗り!?
走っているバスを待たなければいけないので、いつまで時間がかかるか分かりません。San Juanはバギオと比べて暑く、待っているだけでも体力を奪われます。
また、時間が遅くなるにつれて、同じようにバスを待つ人が増えてすぐに満席になります。そうなれば、席が無いのに乗らざるを得ず、「通路で2時間立ち乗り」なんてこともあり得ます、気をつけましょう。
注意点②.行き先は要確認!
行き交うバスの中には、バギオ以外が目的地のバスもあります。私自身、当初はバギオ行きがほとんどだろうと思っていましたが、実際5台ほどバスを見送りました。
万が一、誤ったバスに乗り込んだとしても、目的地確認の時に気付くことができるはずですが、変なところで降ろされかねないので、乗車前にバギオ行きかどうか必ず確認しましょう。
方法②.Partasバスターミナルでバスを待つ
もう一つの方法は、正規のバスターミナルから乗車することです。こちらの方が分かりやすく、初心者にもおすすめです。ちなみに料金は流しのバスを掴まえるのとほぼ変わりません。
ただし、バスが時間通りに出発するとは限りません。時刻表があるようで無いのがいかにもフィリピンという感じなのですが、、、場合によっては1時間ほど待つこともあるようです。
また、San Juanのビーチからは車で20分ほどの距離にターミナルがあるので、移動手段も必要です。
San Juanを含むLa Unionというエリアではタクシーは走っていません。代わりにジプニーやトライシクルがあるので、行き先を確認して利用するようにしましょう。
最後に注意点として、帰りのバスは午後6時にくらいになると、本数が極端に少なくなります。
バスが無く、どうしようも無くなった場合、ターミナルの近くに待機しているバンと交渉して、乗り合いで帰ることも出来るようです。
料金は200ペソほどとのことですが、私は利用したことがありませんので自己責任でお試しください。
まとめ
今回はバギオからお手軽に行けるビーチ“San Juan”へバスで行く方法について、ご紹介しました。
出来るだけ詳しく説明しようと思ったのですが、どことなくふわっとしてしまうのは、フィリピンだからということでご了承ください…
少人数でSan Juanに向かう場合はバス旅が良いでしょう。時間や人数が急遽変わってもプランを変更しやすいですからね。
一方、10人ほどのグループになるのなら、プライベートバンを手配するのも手です。私の知っている会社は行き帰り4,500ペソで利用可能です。
バンを貸切ると、バス停まで行く手間を省くことができるのはもちろん、車内(特に気温)も快適です。私も過去5回San Juanに行ったうち、4回はプライベートバンを手配しました。
ということで、皆さん各自でぴったりのプランを計画して頂き、San Juanを楽しんで頂ければと思います!今回の情報がお役にたてば幸いです。それでは、また!